木もれ日の道を歩く女性の水彩イラストと、「変えるのは気持ちより、始めるまでの段差」の文字

運動が続かない。変えるのは気持ちではなく、段差の高さでした

三日でやめてしまうのは、根性が足りないからではありません。続くかどうかを決めているのは、始めるまでのハードルの高さです。

こんにちは、パーソナルトレーナーのリクです。「追い込む」のではなく「一緒に整える」を大切に、運動が苦手な方の体づくりに寄り添っています。

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「今年こそ運動しよう」と決めたのに、気づけば三日でやめてしまった。そんな経験があると、つい「わたしは意志が弱いから」と思ってしまいますよね。わかります。ご相談に来てくださる方の多くが、いちばん最初にその言葉を口にされます。でも、いつもお伝えしていることがあります。続かなかったのは、あなたの根性が足りなかったからではありません。

続くかどうかを決めているのは、気合いの量ではなくて、その運動を始めるまでの「ハードルの高さ」です。着替えて、荷物を用意して、電車に乗って、ジムに着いて、やっと一本目。ここまでに越える段差がいくつもあると、元気な日にはできても、疲れている日にはできません。そして毎日を過ごしていると、疲れている日のほうが多かったりします。

つまり、やめてしまったのは気持ちの問題ではなく、仕組みの問題。段差が高すぎただけなんです。ここに気づけると、自分を責める理由がひとつ減ります。

もうひとつ、ハードルを高くしているものがあります。「やるからには、ちゃんとやらなきゃ」という気持ちです。まじめな方ほど、三十分きっちり動けないなら意味がない、と考えてしまいます。でも実際は、五分でも体は動いていますし、何より「今日もできた」という感覚が残ります。この感覚が次の日を連れてきてくれるので、短くても続いているほうが、体にとってはやさしいと思っています。

では、どうするか。わたしがおすすめしているのは、「これならやらない理由がない」と思えるところまで、最初の一歩を小さくしてしまうことです。腹筋を三十回ではなく、マットの上に寝転ぶだけ。三十分歩くのではなく、玄関で靴をはくところまで。「そんなの運動じゃない」と感じるかもしれません。でも、続けるうえで大事なのは、一回あたりの量よりも、やめないでいられることです。寝転んでしまえば、そのまま少し体を動かしたくなる日もあります。動かなかった日は、それはそれで大丈夫です。

「よくある始め方」と「段差を低くした始め方」を左右に並べて比べた図解。腹筋30回・30分歩く・マットを畳んでしまう=元気な日にしかできない、マットに寝転ぶだけ・玄関で靴をはくところまで・マットは敷いたまま=疲れている日でもできる、と書かれています
がんばりを増やすのではなく、始めるまでの手数を減らします。

それから、意外に効くのが「置き場所を変える」ことです。マットを畳んでしまわずに床に敷いたままにしておく。運動着を目につくところに掛けておく。取り出す手間がひとつ減るだけで、始めやすさは変わってきます。がんばりを増やすのではなく、始めるまでの手数を減らす。無理なく続けるための、いちばん現実的な工夫だと思っています。

それでも、できない日はきます。そういう日に「もうだめだ」と全部やめてしまうのが、いちばんもったいないところです。一日空いたら、次の日にまた寝転べばいい。二週間空いたとしても、戻ってきた時点でまた続いています。続けるというのは、一度も途切れないことではなくて、何度でも戻ってこられることなのだと思います。

もし今、「また続かなかった」と落ち込んでいる方がいたら。見直すところは、あなたの意志ではなくて、ハードルの高さのほうかもしれません。どこの段差が高すぎるのかを、一緒に見つけていきませんか。ひとつずつ小さくしていけば、体も気持ちも少しずつ整っていきます。あなたのペースで、大丈夫です。